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Sunday, November 19, 2006

第19回東京国際映画祭【四日目】 『7月24日通りのクリスマス』→『世界はときどき美しい』

Tiff1024
こういうセンスも必要なんですかね・・・
まあ三日目から何日後に更新してるんだって話ですが、四日目です。

■『7月24日通りのクリスマス』(特別招待作品)★★☆
オフィシャルHP
11月3日公開
724christmas
「電車男」チームが送る、クリスマスロマンティックラブコメディー。
テレビ朝日のこの冬の勝負作品。 

 
 
<以下ネタバレ>
 
 
 
 
 
●正当派ラブコメ
日本では意外と稀少な美男美女による正当派ラブコメ。
正当派ラブコメとか書くと、日本ではどうも”萌え”色が強いが、
ここでいう正当派ラブコメってのはアメリカンなラブコメを指す。
ロマンティックラブコメとでもいうべきだろうか。
「ノッティングヒルの恋人」みたいな感じのね(観たことないけど)

ただ、やはりアメリカほどやり慣れていない。
やり慣れないというよりは、日本人には向いてないのかも。
いくら美男美女でも、そこはリアルな存在の日本人だから、
別世界として処理できない。そうなってくると観てる方も
居心地が悪くなる。結果、世界を変える為に、コメ色が強くなる。

最近じゃ「電車男」が最たる例だけど、バーチャルな
ぶっ飛んだ設定で、そもそも現実からできるだけ離してしまう
のが手っ取り早い。マンガ原作で実写化するものも多く、
要するにリアルさが入りすぎると、”そういうものだ”
という心構えで観られなくなってしまうのだ。

宣伝は「電車男」チームが、男女の立場を入れ替えたものを
製作したように見えたけど、内容は「電車男」と違ってかなりの
正当派を目指していたし、中谷美紀がいくらぼさぼさになって、
負け組っぽい感じにしたって、そりゃ中谷美紀は中谷美紀なのである。
さらに「電車男」チームなので、現実から乖離する手段として、
コメディを使ってしまい、結果的に中途半端に逃げてしまった。
出来上がったのは、中途半端な出来のラブストーリーというわけ。

まだまだ日本映画でこのジャンルをやり遂げるのはかなり困難。
今後もこういうロマンティックラブストーリーに挑戦し続け、
興行的にも成功が続けば、日本映画の隆盛も一時のモノではないと
断言できるでしょう。

とここまでは観た翌日に書いていて、本日までの実際の興行収入観ると、
やはりコケ気味。まだ邦画に求められている役割ではなかったか。
韓流とか洋画のように、どこか違う世界で起こっているからこそ、
この手のラブストーリーは許されるのでしょう。


■『世界はときどき美しい』(ワールドプレミア・日本映画ある視点部門)★★★
オフィシャルHP
2007年春公開予定

2003年に東京国際ファンタスティック映画祭に12分作品として
「世界はときどき美しい」を出品している。本作はそれにさらに4つの短編映像詩
を加え、再編集をし、映画化したもの。
御法川監督は、長い助監督の経験があり、近年はミュージッククリップや
ドキュメンタリー監督として活躍。本作が映画デビュー作。
 
 
 

 
<以下ある程度のネタバレ>
 
 
 
 
 

●全編8mm映画、こだわりの初監督作品

スクリーンから伝わってきたのは、監督の映画への情熱の塊だった。
5つの映像詩はどれも個性的な役者を起用し、それぞれの役者の
色を活かしながら構成された5つのストーリーは、人生の一幕を
切り取っていて、好感が持てる映像作りだった。
全編が非常に丁寧に撮影されている印象で、8mmで撮影されている
点も監督のこだわりが感じられた。

●映画祭らしい作品チョイスとは

観ていて面白いとかそういう種類の映画ではない。
だからこそ、こういう映画祭でしっかり取り上げてあげるべき。
「日本映画ある視点部門」の役割は、日本映画を発展させるため
にある。それなのに、今年の東京国際映画祭は「日本映画ある
視点部門」でさえも、公開が年内に迫っている作品が多く、
まるで映画宣伝用の映画祭の様相を呈していた。
それは違うでしょうよと。来年は作品チョイスを考え直して欲しい。

●今年もティーチインにロッケンロール内田登場

去年の「ゲルマニウムの夜」の時も鑑賞していた内田裕也が
今年もやってきていた。相変わらずどこにいても目立つw
ティーチインでは原将人監督(あの「20世紀ノスタルジア」で有名な)も
何故かいて、8mmに対する熱い思いを語りまくった。

ちなみに知ってる方も多いでしょうが「20世紀ノスタルジア」は結果的に
アイドル映画みたいな扱いをされただけで、撮影はヒロスエブレイク前だし、
原将人もいつも通り映画を作っただけ。
(あの頃の)ヒロスエの魅力にいち早く察知し、それをひたすら撮りまくった
という意味だけで、原将人監督はボクの中では偉大である。
8mmの味わいは「虹の女神」でも有効に活用されていた。
フジフイルムから生産終了が先頃発表されたが、映画関係者が反対の声
をあげるのもわかる。

そして、ティーチインの締めはやっぱり内田裕也。
新人監督に「映画界の悪い色に染まらず、素直に伸びて下さい。ロックンロール」
といって去っていきました。

映画祭5日目の予定は『松ヶ根乱射事件』→『アジアンタムブルー』→
『日本の自転車泥棒』。

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