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Monday, July 18, 2005

『逆境ナイン』(映画館)★★☆

どうにも風邪がなおらねえ。
とりあえず言い訳から入るのが常なわけで、こういう気温の上下っていうんですか、
めちゃ弱いんですよ。じめじめしてるから、考えもじめじめしてくるし・・・
そんなわけでじめじめと、ガンプラなんぞ作って休日を過ごしていたわけですが、
ふと目をやると、たまりにたまった前売り券の山。

maeuri

公開中になってる映画結構あるし、「亡国のイージス」「リンダリンダリンダ」は
今月末だから、もう見ておかないと絶対に観られなくなる映画が出てくるんですよ。
やべ、観に行かなきゃ!と思って時計を観るともう18時だし、体温計は37.2℃だし・・・・
これはまさに逆境!!ていうか観たのに感想書いてない映画が6本、これは逆境!!
このうえさらに観に行ったらまた感想がたまってさらに逆境!
そんなわけで「逆境ナイン」観てきました。疲れきっとる文章展開だなぁ・・

gyakkyou_01

映画の内容は観たとおりのおバカ映画。
藤岡弘、、田中直樹などの濃ゆいキャラを揃え、おバカで押し続けてきます。
ところどころ笑えるところもありますが、素材を生かし切れてない感が
ふつふつとこみ上げてくる出来です。

まあそんなもっともらしい映画評はどーでもいいです。
だってこれはアイドル映画ですもの。アイドル映画として最低限の仕事が
なされていれば、特に問題はありません。
そんなわけで、とりあえず堀北真希を、堀北真希を、堀北真希を見ましょう!!!
誰だよ堀北真希って?とか思ったあなたは、とりあえずググって勉強してきてください。

監督/羽住英一郎(海猿)
脚本/福田雄一
原作/島本和彦「逆境ナイン」
撮影/村埜茂樹(電車男)
音楽/佐藤直紀
出演/玉山鉄二、堀北真希、田中直樹、藤岡弘、、柴田将士、出口哲也、寺内優作、坂本真、青木崇高、土倉有貴、堺沢隆史、栩原楽人、松本実、松崎祐、金児憲史、平山祐介、小倉久寛、金田明夫、炎尾燃、内海桂子
 
 
 
 
 
<ネタバレありあり>
 
 
 
 
 
●全力でないものは死すべし!【ギャグ映画としての逆境ナイン】

冒頭の藤岡と玉山の掛け合いは、この映画が「ありえね~」映画であることの宣言。
冒頭のシーンを観て、観客はこの映画はやっぱり「おバカ」と「理不尽」で
押し通す映画に違いないと感じ、それを楽しみに続きを観たんじゃないかと思う。

それなのにその後に続くシーンの、中途半端なもんが多いこと多いこと。
そこそこのものなど無意味。とにかく突き抜けて欲しいのに、何処かまだ遠慮がちで、
その迷いがギャグ映画としての命である”間”を破壊してしまう。
キレの悪い展開が続き、それは関連性のないショートコントの集合体に見えてくる。
ひとつひとつのネタは見どころのあるものも多かったと思うし、実際いくつか
笑ってしまうシーンもあった。とはいえそれは単に素材の面白さだと感じた。
映画化する以上は、映画でしか出来ない表現で笑わして欲しかったのだが、
そういったビジュアル、サウンドとの相乗効果で攻められたシーンは皆無だった気がする。
映像作りも手間がかかっていたし、結構良く出来ていたので、編集をもうちっと
なんとかすれば、良い出来になっていたのではないかと思う。もったいない。

●恋に恋して、恋気分!【アイドル映画としての逆境ナイン】

素材を活かし切れず、ギャグ映画としては今ひとつな出来であったことは
否めないが、アイドル映画として一定以上の評価に値する。
突き抜けた!とまではいかないが、ヒロイン堀北真希を活かし、
その魅力を十分表現できてはいた。
制服のデザインしかり、無意味なまでの遊園地パートの出来しかり、
どちらかというと偏愛の傾向さえ伺え、なんだか堀北のプロモーションビデオと
化していた。アイドル映画要素が結果として、物語のアクセントになっていたし、
むしろもっとアイドル映画化しとけば、ギャグ映画としても良い方に
繋がったんじゃないかとさえ思う。

堀北真希は2005年の邦画界を代表するヒロイン。
今年だけで「HINOKIO」「深紅」「逆境ナイン」「ALWAYS 三丁目の夕日」と
4本に出演。TVではフジカラーのCMぐらいでしか、お目にかかれない存在だったが、
今クールドラマでは「電車男」にも出演。事務所が少々小さいところなのが、
少々響いていたせいか今までパッとしなかったが、だいぶ露出も増えてきたので、
今後の活躍が期待される。

●それはそれ!これはこれ!なのか?【TVドラマ畑監督の歴史】

この映画の監督である羽住英一郎氏はTVドラマ畑出身。
本広克行、澤田鎌作、武内英樹といったCX系の超有名どころ演出家の下で、
長く演出補を勤めてきた人物である。特に本広氏とは踊るシリーズでの関係を経て、
この映画の制作担当であるROBOTに所属するなど、かなり深い関係にある。

昨年は「踊る~2」大ヒットの流れから「海猿」で初メガホンを取り、
今回が劇場二作目となった。「海猿」はCXのバックアップの下での、
確実なヒットを意識した全国公開作品だったので、かなり無難な作りになっていた。
しかし、今回は日テレ制作で、日テレは実写映画ビジネスは後発ということもあるし、
元々は単館を意識して制作していたこともあり、かなり自由にやりたいことができる
環境であったのではないかと思う。

本作はまたドラマ「ギンザの恋」のスタッフが多く関わっている。
「ギンザの恋」の演出はもちろん羽住監督、脚本補は本作の脚本担当の
福田雄一氏であった。「ギンザの恋」はかなりのドラマ通でないと
覚えていないような作品。トータス松本を主役に据え、
新感覚ラブコメディを目指して日テレの月曜22時枠で放送されたが、
裏のスマスマで稲垣メンバーが復帰するという災難にあい、視聴率5%切りを達成。
あえなく3話短縮で打ち切りという散々な目にあっている。
実際、羽住監督が連ドラの演出を1stDとしてしたのは、これが最初で最後と
なってしまっている。当時、毎週観ていた僕としては、エンドロールの「笑えれば」
に入る流れやら、タイトルバックに毎回工夫していた点やらと、演出全般では
好印象の残った作品だった。

つまり、今回の「逆境ナイン」は少なからずそんな無念の想いが込められている
んじゃないかとドラママニアとしては期待していたのである。
自由な環境でガツンと思いきりのある演出をしてくれるんじゃないかと
期待していたのである。
結果、演出は上記の通りであったし、脚本も終盤に中途半端な野球少年パート
とかを出して、当初のコンセプトであったはずのおバカと理不尽さを強調できるような
作りではなかった。「ギンザの恋」が逆にトラウマとなっているのか、それとも・・・・・
どちらにしても素材の活かし方がまるでなっちゃいなかった。

近年、TVドラマの監督から、映画監督に進出していく流れは強まっている。
しかし現状では、TVドラマの2時間SPと何が違うのか?と言われるような作品が
多く、構成作家出身監督や、CF出身監督などのように独自性を出せている監督は
かなり少ない。
この傾向が強いのは独自色が強く要求されるミニシアター系が、邦画の主流である
ことが大きい。無難な演出が要求されがちな、TVドラマの監督にアドバンテージは
あまりない。
近年は大衆向けの邦画もかなり復権してきてはいるが、そうした大衆向け作品も、
観客はTVドラマの2時間SPでは味わえないもんが観たいから映画を見にくる。
大衆向け=TV局、広告代理店主導なので、TVドラマの監督がメガホンを取ること
が多いが、TVドラマの続編以外の映画では、あまり良い成績は残せていない。
ヒットしたり、高評価を得ている映画はほとんど映画専業の監督ばかりだ。

こうした流れの中、これからどうしていくんだろうなあ・・・などと思っていたときに、
各局がはじめた戦略が、映画からTVドラマ化という新しいメディアミックスの
スタイルなわけだが、それはまた今度今クールのTVドラマの話のところでやりませう。


●自業自得【俺】

結局熱はさらにあがり、体調は悪化。実はこのあとレイトショーの
「HINOKIO」にハシゴしてるんだけど、その感想はまた後日。
映画の感想がたまるのも、体調が悪化するのも全て自業自得。
人生そうそう逆境なんてあるわけないわけで。
さーてあと何本感想書いてない映画あったっけ?w

注:ちなみに観たの7/9で今は一応体調も回復しております(-_-;

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