『北の零年』(映画館)★★
面白そうだったなあ、「ローレライ」のトレイラー。
「鋼鉄の魔女、始動。」とか言われたら観るしかないじゃん。
なんかヒロインのコスチュームとか観ると、だいぶアキバ系作品に
仕上がっているような気もする。海洋堂も協力してるとか宮脇専務が言ってたしな。
原作読んでないけど、作者もガンオタだし、まともな潜水艦モノだと勘違いして
見に行くと大変なことになりそうな予感。
「北の零年」観に行ったらこのトレイラー流れたんですけどね。
東映の「北の零年」制作費15億、東宝の「ローレライ」制作費12億。
今年も両社の差はさらに広がってしまうのだろうか。
『北の零年』★★
やっぱり東映は駄目だなぁ・・・一生アニメ祭りやってろ!
と毒づきたくもなる出来。最近はこんなのとかこんなのを作ってるようで、
アニメ祭りのバリエーションも豊富なご様子。そんなに東映ひどいっけ?
なんてこと言ってる人の為に去年終盤の東映ラインナップを紹介。
「デビルマン」→「海猫」→「レディ・ジョーカー」('A`)
よくもまあこれだけ駄作を並べられるものだと。
僕は一本も見てないんだけどね(笑)とにかく評判はめちゃくちゃ悪かった。
特に「デビルマン」は別格扱いされてたし。
amazonでも発売前なのに★1ばっか(笑)
逆にここまで来ると観たくて仕方がない。
脱線しきったところで、そろそろ「北の零年」の話しを。
僕の「北の零年」の鑑賞後イメージは”アイドル映画”そのもの。
僕がここでいう”アイドル映画”ってのは、アイドル映画としての要素以外は
あまりに取り柄がない映画を示す。
僕は全然サユリストではないわけで、興味がないアイドルのアイドル映画、
なおかつ2時間50分という長さのもんを観せられては、
そりゃもうぐったり以外の何物でもないわけで。
サユリストはもちろん観るべきだろうけど、あとはスケール感で楽しめる人とか、
キャストに特に好きな人がいない限りは、劇場に足を運んでまで観る必要は
ないと思う。
ただ興行的に失敗しているかというと話は別なようで、客は平日でもそれなりに
入っていた。夫婦50割引で観ている人ばっかりだったけど。
そういえばあの東映&吉永小百合の「千年の恋」は凄まじいクソ映画
であったにも関わらず、20億もの興収を叩きだしていた。
これは2002年の邦画興行収入でアニメ・特撮を除けばトップの成績。
あれで20億行くのだから、「北の零年」が40億いけると言われても、
「千年の恋」よりキャストも豪華で、宣伝もしてるのだから全然納得できてしまう。
50歳以上へのターゲッティングの成功というよりは、この世代が観るような映画が
全然作られていないというのが正解なのかもしれない。
インドアで時間的余裕が必要な映画という娯楽に、もっとも適している世代
なのだから、もっと意識的に作品を投下してもいいわけで、
冬ソナのように誰かが隠れマーケットを掘り当てる日も近いかもしれない。
まあクリエイトする側がこの世代より若い人ばっかりだから、そう簡単に
いくわけないんだけどさ・・・
監督/行定勲(世界の中心で、愛をさけぶ、きょうのできごと、GO、ひまわり)
脚本/那須真知子(デビルマン)
撮影/北信康(阿修羅のごとく、模倣犯)
音楽/大島ミチル
出演/吉永小百合、渡辺謙、豊川悦司、柳葉敏郎、石田ゆり子、香川照之、石原さとみ、吹越満、奥貫薫、阿部サダヲ、金井勇太、大高力也、大後寿々花、モロ師岡、榊英雄、寺島進、アリステア・ダグラス、忍成修吾、中原丈雄、田中義剛、馬渕晴子、大口広司、藤木悠、平田満、鶴田真由、石橋蓮司
<以下ネタバレ>
●群像劇なようで、そうでもないという気持ち悪さ
激動の時代-北の原野に辿り着いた546名の愛と戦いの大河
刀を捨てたサムライ 夢を信じることが 最後の武器だった
この映画のキャッチコピー。
確かに渡辺謙が札幌に旅立つぐらいまではそういう話だった。
ただ、そこから先は一気に仏のような吉永小百合映画になってしまい、
視点も固定されていってしまう。脚本もそこまでも大したもんではなかったけど、
さらに悪化。後半の渡辺謙はさしたる見せ場もなく、あまりの美味しく無さ
に同情すら覚えた。渡辺謙ですらこの扱いなのだから、他の人物の描写など
期待できるはずもない。敢えて言うなら石田ゆり子とトヨエツぐらいかな、群像劇
してたのは。あとの人物は感情移入できるほど描きこまれてない。
映画後半の印象はいつも同じ表情をしている吉永小百合のアップばかりだった。
こういう映画を作るなとは言わない。15億かけて、豪華キャストを揃えても
かまわない。ただこのスケールでやるならもっと脚本を推敲しろと言いたい。
僕はこんな無駄遣いは大っ嫌いだ。
脚本がやばいんだろうなぁというのは「デビルマン」の那須真知子ということで
ある程度は覚悟していたけど、期待を裏切らないひどさだった。
突然ええじゃないか運動が始まったり、死にゆく少年に香川照之は悪魔だと
取り憑きによって今後の展開を示唆したりと、神業の数々を披露していただいた。
まだまだツッコミしたりないけど、キリがないのでこの辺にしておく。
●脚本並のツッコミどころ吉永小百合
いくらなんでも年齢的にこの役は無理がありすぎた。
演技が上手いだとか下手だとかそういう以前の問題。
渡辺謙の嫁であるのは百歩譲って許すとしても、あんな小さい子
の母親はいくらなんでも無理がありすぎる。どうみても孫。
ちなみに演技も上手いとは到底思えなかった。
吉永小百合の弊害は他にもある。
それは映画全体の泥臭さの減少。開拓者達の群像劇要素がこれによって
だいぶ損なわれてしまったように思う。
柳葉敏郎などが泥臭さを出そうと奮闘していたのも、泥臭さが少し漂ってきたところで、
吉永小百合が出てきてその泥臭さをどこかに葬り去ってしまう。その繰り返し。
終始吉永小百合は吉永小百合であり続け、汚れを知らない。
アイドル映画なのだから、それはそれでいいのかもしれないけど、
あの雪の中で遭難するシーンですら、全く泥臭くないのはいくらなんでもね。
今回吉永小百合はNG行為なし(普段は22時以降は絶対に撮影しないとか
いろいろルールが決まっているらしい)で撮影に挑んだらしいけど、その効果は
さほど観られなかったと言わざるを得ない。
ロケもめっちゃ厳しかっただろうに、それが生かし切れていないのは
本当に残念でならない。
吉永小百合以外でも、例えば淡路なまりがまるで出てこないし、
遭難後一気に五年飛ばしてみたり、全体的に泥臭さを表現する
意識が低かったということも付記しておく。
群像劇としても途中で投げ出して、開拓者達の泥臭さも
ないのであれば、何を表現したいんだよ?ってなる。
「サムライの時代が終わった」というテーマ性?それだったら
もうちょっとサムライ達に関してもちゃんと描いてやれよと・・・
ていうか渡辺謙をホントどうにかしてあげてくれ。
病気で音信不通になったっていうのはいくら何でも酷すぎる。
●全部ひっくるめて東映はやっぱり駄目
散々駄目だししてきたけど、結局全体をプロデュースする奴が
なってないわけで、東映はホントどうにもならんかも。
吉永小百合も良くないのは確かだけど、結局吉永小百合ありきでの
企画なのだろうから、キャストミスというよりは設定ミスで
あると言うのが正しいのだろうしね。
東宝の映画が良いなどという気はさらさらないけど、
東映は良い映画どころか、マシな映画も満足に作れていない。
●余談-国民的アイドル観-
僕らの世代はすっかりセグメントの細分化が進んでしまって、
”国民的アイドル”という価値観がよくわからない。
永遠のアイドルって言葉はもう死語で、僕らが50割引適応される頃には、
こういうアイドル映画は作れないかもしれないと思うと、それはそれで寂しい。
僕ら世代にも実は吉永小百合を目指していた某ヒロスエがいたんだけど、
その計画は自滅によってもろくも崩壊してしまったわけで。
もっとも自滅しなくてもうまくいってたとは思えないけど。



















Comments
TBお世話になりました。
その通~~~~~~り!ですかね。
もう、当方は、最後の辺りはヤンワリと書いたのですが、徐々に腹が立って参りました。
どうもスミマセンです。
この映画はいろんな意味で幅広~~くイカンです!
Posted by: ツボヤキ | Monday, January 31, 2005 at 03:31
TBどうもです。
脚本は確かにダメダメでした。
今となって思い出せるのは映像のみです。
でも、まぁ、よかったかな。
Posted by: kossy | Monday, January 31, 2005 at 08:28
海猫はダメダメでどうしようもないと思いましたが
レディ・ジョーカーは悪くなかったと思います…って、そういうハナシではないのか。
Posted by: chishi | Tuesday, February 01, 2005 at 19:40
>ツボヤキさん
言いたいことはがーっと言っちゃいましょう。
僕もこの作品を全否定するつもりはないんです。
もったいないなーってのがむしろ一番かも。
>kossyさん
良い部分も確かにありました。
脚本良ければ傑作の可能性十分にあったのに、
もったいないことです。
>chishiさん
レディ・ジョーカーはわからないっていう意見
が多かった気がします。原作の厚さを考えると
2時間かそこらでどうにかなりそうにないですし。
興収は言わずもがなということで・・・
金券ショップで500円でチケット叩き売られ
まくってました。
Posted by: とと | Wednesday, February 02, 2005 at 04:07
はじめまして、レビュー拝見しました。クスクスと笑ってしまう鋭いつっこみまんさいを、そうそうと思って見ました。一生アニメ祭りやってろ!ホントちゃんと映画を作ってこそのアニメ祭りですよね。映画会社なら。
Posted by: exp#21 | Monday, October 24, 2005 at 14:14
こんにちは、あなたは素晴らしいブログを持っています。私はヴァンパイア刑務所"の監督" (Santiago de sangre ) 、現在利用可能なウェブでのショートがある: www.santiagodesangre.comよ
私は今のショートフィルムfetatureの適応のための脚本を書いている。
最高の
F.
Posted by: Videoclub Misterio | Thursday, January 22, 2009 at 00:01